
入院のいらない手術という選択肢を
受診の壁を低くするための工夫
日帰り手術に力を入れる理由は?

海外では、低侵襲手術(身体への負担が少ない手術)を日帰りで行うのはごく一般的です。一方で日本では、まだ「手術=入院」という考えが根強く残っています。低侵襲手術ができる医師がいても、入院施設のある病院で行うケースがほとんどなのが現状です。
泌尿器科を受診すること自体、心理的なハードルを感じている方は少なくありません。そこに「手術が必要です」と言われるとさらにもう一段、「入院してください」となるとさらにもう一段と、壁がどんどん高くなってしまいます。
その壁を一つでも取り除きたい。それが日帰り手術に力を入れている一番の理由です。「入院しなくていいなら、考えてみようかな」と、治療に前向きになれる方がお一人でも増えてくれたらうれしいですね。
「ポジティブな泌尿器科」を掲げているのはなぜ?
泌尿器科は、どうしても「恥ずかしい」「人に言いにくい」というイメージを持たれがちな診療科です。実際に、排尿や性のお悩みを誰にも相談できず、不安を抱えたまま過ごしている方はとても多いと感じています。
中には、外出先でのトイレが心配で出かけること自体を避けたり、趣味や友人との交流まで諦めてしまったりする方もいらっしゃいます。そうした方々に、少しでも相談しやすい場所でありたい。深刻に構えなくても、気軽に足を運べる泌尿器科でありたい。そんな思いを「ポジティブな泌尿器科」という言葉に込めています。
診療で大切にしていることは?
大切にしているのは、短期と長期、両方の視点を持つことです。今つらい症状を和らげることはもちろんですが、その方の5年後、10年後の状況まで見据えて治療方針を考えるようにしています。
手術をおすすめする場面でも、メリットだけをお伝えするのではなく、デメリットやリスクも正直にお話しします。その上で、最終的に治療を受けるかどうかはご本人に決めていただければと思います。どんな場合でも、無理に手術を押し付けることはしません。ご自身が納得した上で選んでいただくことが、結果として一番良い治療につながると考えています。

専門資格と万全のバックアップ体制で
日帰りでも安心の手術を
クリニックならではの強みは?

一番の強みは、低侵襲手術の専門資格を持つ医師が、日帰りで手術を行える体制を整えていることだと思います。ウロリフトの指導医資格や膀胱内視鏡の資格を持ち、クリニックで日帰り手術を実施している施設は、まだ全国的にも多くありません。
もう一つの大きな強みが、大きな病院との連携体制です。すべての患者様が日帰りで対応できるわけではなく、症状や状態によっては入院での治療が望ましいケースもあります。そうした場合には、関西医科大学総合医療センターをはじめとした連携医療機関にスムーズにおつなぎできる体制を整えています。
「日帰りで対応できる範囲」と「入院での治療が望ましい範囲」をしっかり見極めた上でご提案するのが、当院の基本姿勢です。クリニックだから、日帰りだからといって安全面を妥協することは決してありませんので、安心してご相談ください。
痛みが不安な方への配慮は?
日帰り手術では、その日のうちに無理なくお帰りいただけるよう、麻酔の種類や量を細かく調整しています。私は大学病院に勤務していた頃から、低侵襲手術に適した麻酔管理を研究・実践してきましたので、その経験が今の診療にも活きています。
麻酔の効き方はお一人おひとり異なります。術前に膀胱鏡検査で反応を確認しながら、その方に合った麻酔方法を選ぶようにしています。「手術は受けたいけど痛みが心配」という方には、事前にしっかりとご説明して、ご納得いただいてから進めます。
それでも手術に不安がある方には、全身麻酔が可能な連携病院をご紹介することもできますので、遠慮なくおっしゃってください。
安全への取り組みを聞かせてください
当院では、手術の前に必ず膀胱鏡検査を行って、患者様の状態を正確に把握してから手術の適否を判断しています。日帰りで対応が難しいと判断した場合は、無理に当院で行うことはせず、適切な医療機関をご紹介しています。
また、WEB問診を導入しており、事前に詳しい情報をお伺いすることで、当日の手術をスムーズに進められる体制を整えています。デリケートな内容を受付で口頭で伝える必要がなくなる点も、安心材料になるのではないでしょうか?
「日帰りだから簡易的」ということは決してありません。大学病院と同じ水準の判断基準を持ちながら、患者様の負担を最小限にする。それが当院の日帰り手術の考え方です。

我慢を続けていませんか?
「今」が治療を考えるタイミングです
手術のタイミングの目安は?

前立腺肥大症を例に挙げると、放置するほど膀胱に負担が蓄積されていきます。膀胱の筋肉が硬くなってしまうと、その変化はもう元には戻りません。そうなってからでは、手術をしても十分な効果が得られないことがあります。
だからこそ、適切なタイミングで治療の選択肢を広げておくことが大切です。現在、「お薬を飲んでいるけれど、あまり変わらない」と感じている方は、一度ご相談いただくきっかけにしていただければと思います。
もちろん、すべての方に手術をおすすめするわけではありません。生活の見直しやお薬など、負担の少ない方法で改善が見込めるなら、それに越したことはありません。まずは状態をしっかり把握した上で、手術が本当に必要かどうかを一緒に考えていきます。
どんな方に手術をおすすめする?
一番届けたいのは、今の治療に満足できていないのに、我慢してしまっている方です。お薬の効果が今ひとつなのに、「まあ、こんなものかな」とそのままにしている方は少なくないと思います。
特に排尿のお悩みを「歳のせい」と諦めてしまっている方には、ぜひ考え直してほしいですね。お薬の先に、日帰りでできる手術という選択肢があることを知っていただきたいと思っています。
長い間カテーテルを入れたまま生活されている方も、一度日帰り手術をご検討いただきたいです。実際に、手術を受けた尿閉の患者様の8割以上がカテーテルを外せたというデータもあります。「もう無理だ」と決めつけず、まずはご相談ください。

排尿の悩みを気軽に相談できる場所へ
この地域の「かかりつけ泌尿器科」を目指して
今後の展望をお聞かせください

まずは、日帰り手術の実績をしっかりと積み重ねていきたいと考えています。当院のある守口市周辺では、ウロリフトやボトックスといった泌尿器の日帰り手術を行っている施設はまだ多くありません。そうしたニーズに応えていくことが、当院の役割だと思っています。
それから、カテーテルを留置されている方をお一人でも減らしたい。自分の力で排尿できる日常を取り戻すお手伝いをしていきたいですね。
「手術」と聞くと構えてしまうかもしれませんが、身体への負担を最小限に抑えた方法をご提案できますので、まずは選択肢の一つとして知っていただければうれしいです。
最後にメッセージをお願いします
排尿の悩みを我慢し続けると、外出や趣味など、日常の楽しみまで少しずつ奪われてしまいます。でも、適切な治療を受けることで、QOL(生活の質)は大きく変わる可能性があります。
当院では、ご自身の意思で治療を選んでいただくことを何より大切にしています。「恥ずかしいから」とお一人で抱え込まず、どんな小さなことでもお話しいただければと思います。その一歩が、毎日の暮らしを変えるきっかけになるかもしれません。まずはお気軽に相談にいらしてください。