前立腺生検に伴うリスクについて

前立腺生検は、前立腺がんの確定診断のために不可欠な検査です。しかし、針を用いる以上、一定のリスクが伴います。大阪・守口市のこいと腎泌尿器科クリニックでは、検査前にリスクについて丁寧にお伝えして、ご納得いただいてから検査を進めることを大切にしています。
検査後に起こりうる症状
検査後には、以下のような症状が一時的に現れることがあります。多くは時間の経過とともに自然に改善していきますが、症状が強かったり、長時間続いたりする場合には、すぐに当院へお知らせください。
血尿
針を刺した部位からの出血が、尿に混ざって現れることがあります。検査直後は赤みが強く出る場合もありますが、数日から1週間程度で徐々に色が薄くなっていきます。経過とともに尿の色が薄まっていくかを目安に観察してください。
血精液症
精液に血が混じって、赤色あるいは褐色に染まります。前立腺生検に伴う症状として比較的よく見られるもので、数週間から1ヶ月にわたって続くことがあります。自然に軽快することがほとんどで、健康への影響もほぼありませんが、発熱や排尿時の違和感などがあればご相談ください。
軽い会陰部の痛み
針を刺した部位の周辺に、痛みや違和感が一時的に残ることがあります。多くは市販の痛み止めで対応できる程度の痛みで、数日のうちに自然に落ち着きます。痛みが強くなっていく場合はご連絡ください。
一時的な排尿のしづらさ
前立腺周囲の腫れによって、検査後しばらく尿が出にくく感じることがあります。多くは一過性のもので、徐々に通常の排尿に戻っていきます。ただし、まったく排尿できない状態が続く場合は、すぐにご連絡をお願いします。
すぐにご連絡いただきたい症状
以下のような症状が現れた場合は、感染症や強い出血の可能性があります。すぐに当院までご連絡ください。
- 38℃以上の発熱が続く
- 強い痛みが治まらない
- まったく排尿ができない
- 出血が止まらない、または大量の出血がある
- 寒気や全身のだるさが急に強くなる
感染予防のための取り組み
経会陰式は皮膚を介する検査のため、経直腸式と比較すると感染リスクは低くなります。それでもリスクをゼロにはできませんが、当院では以下の対応を徹底して感染リスクの低減に努めております。
- 検査前の抗生剤投与
- 検査時の十分な消毒
- 検査後の経過観察
検査後の注意事項
検査後しばらくの期間は、以下の点にご注意ください。
- 激しい運動を避ける
- 長時間の座位を避ける
- 処方された抗生剤は最後まで内服する
- 発熱や強い痛みがある場合は速やかに連絡する
特に抗生剤は、途中で中断すると感染予防の効果が下がってしまう恐れがあります。症状が落ち着いた後も、指示された期間までは飲み切ってください。
検査前の確認事項
検査をより安全に進めるために、以下に該当する方は必ず事前にお知らせください。
- 血液をサラサラにするお薬を服用されている方
- 過去に麻酔でトラブルがあった経験がある方
- 薬や食物へのアレルギーがある方
- これまでに大きな手術や入院をされた経験がある方
結果の正しい受け止め方
前立腺生検は、針を刺した部位の組織を調べる検査です。事前の超音波検査やMRI検査で疑わしいポイントを特定した上で実施しますが、検査の性質上、ごく稀にがんがあっても見つけられない場合があります。結果が陰性であっても、PSA値が継続して高い場合などは、経過観察や再検査を検討していくことがあります。
当院では結果のご説明時に、今後の方針もあわせてお伝えしています。長期的な視点で前立腺の健康を一緒に管理していきましょう。